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プロフィール
HN:
昂真秀
性別:
女性
職業:
見習トゥルバトール
趣味:
妄想
自己紹介:
昔は錬金術師を志していたが、現在は吟遊詩人を夢見ている。
最近は『思考するハムスター』『黒髪ロングの狸』等々好き勝手に呼ばれております。
Blong Pet
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日記というか、こんな感じの話をもっと調べて書きたいなぁという希望系。

興味が無い人はスルーした方がいいと思われます。

シルマリル(船焼きめいん)

風に乗って運ばれてくる水の香りを心に秘めて小さく笑っていても、それと同じ重さの感動で小さく笑ってくれる傍らの愛しい人。
我が半身よ。
我が兄上よ。
何処でこうなってしまったのであろうか?
アンバルトは父の激昂した恐ろしい声に身を竦め、その恐ろしさが己が半身に伝わっていない事を感じ取り、恐ろしく深い暗闇に一人突き落とされた気分になった。
共に行こう半身よ、だがこの先の恐ろしさを分かり合えぬ半身は私の元より遠くなったのだ、そう思うしかあるまい。
ヴァラアルの元より去り、同族殺しをするという大罪をこの先一人で絶えるなど考えようもないのだ。
船を奪い、港へ着いて、アンバルッサの隣で手を握り締めていても、己が心の一片も伝わらない。
高揚した気分に煽られて、アンバルッサは何か自分とは違うものになってしまったのではないだろうか?
父上に寵愛され、傍らで血塗られた手で誇らしげに剣を掲げるその姿は。
帰ろう、
海鳥が呼んでいる。
母の我ら双子を残すようにと言っていた声が木霊するのだ。

ここにもう私の居る場所はない。

アンバルッサには気分が悪いからと、降りなかった船からアンバルトは降りた。
すると、ドレンギストの入り江近くにある沢山のテントの中から父上が何かに取り付かれたかのような、そうまるで復讐の悪鬼のような禍々しさを醸し出して歩いてきている。
隣を歩くクルフィンになにやら耳打ちをして、その瞳の中と同じ炎を取り出すと船を指差しているではないか。
父上の唇から発せられる言葉は分からずとも、その意図ははっきりと見てとれた。
船を、焼くのだ・・・

自然と動き出した己が足を止める術は無く、止める意思もない。
アンバルトは船に戻った、そしてその船のロープを切ったのだ。
強風が吹き、船は少しずつ動き始める。
その時、船の中にいたアンバルトの耳にはっきりと聞こえたのは炎が放たれた不吉な音で、それでもなお船をおりようとしない己にようやく先の見えない希望を捨てた意思と、与えられた名前を自ずと選び取ったことをアンバルトは知る。
即ちウンバルト
母のネアダネルは双子が産まれた際アンバルッサの名前を与えたが、フェアノールが双子同じ名前ではなく、片方には違う名前をといったのでウンバルト、(命運尽きた、の意)を片方に。ただしどちらがウンバルトかは時が決めるだろうという言葉を言った。
放たれた炎の中で、母への恋慕、ヴァリノールへの郷愁、これから辿る一族の誓言による過酷な運命に涙して、ウンバルトの名を戴くのが自分で良かったと歓喜の笑みを浮かべる。
炎はやがて足元へおよび、アンバルトはもはや逃げる事すら叶わなく、炎に犯されながら唯一無二の愛しい名前を叫ぶ。
「アンバルッサ」と
その名に相応しくあれ、幸福であれ、全ての光と幸運と、大地の祝福が、どんな呪いの中であってもアンバルッサの元へ集うよう、祈りながら、燃え盛る掌に口付けをした。

「ウルモよ、どうかこのウンバルトを少しでも哀れと思うのならば、ウンバルトの髪を少し残し、アンバルッサの元へ届けて欲しい。」

言葉にならないその祈りがアンバルトの最後の言葉だった。




思ったよりも長く・・ゴホゴホまだ続き書きたい感じです。
てか、本当に散文だわ・・・
これは先日風香嬢が送ってくれた私訳に影響されて書きたくなって書いたものなので、風香嬢がこの日記を見た場合、自ずと著作権は風香嬢に移るものとなります。
要するに、いるなら持ってかえってねv
という事。
送りつけようかと思ったんだけど、なんだか申し訳なくなってきて。
気に入ったら持って帰って下さい。題名は・・・ウーン。気に入って持って帰るならつけるので連絡下さいまし。
因みに風香嬢限定。
書き逃げーーーー

では、ごきげんよう!
(次はアンバルッサ視点かもしんない・・・アハハハ)

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