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昂真秀
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女性
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見習トゥルバトール
趣味:
妄想
自己紹介:
昔は錬金術師を志していたが、現在は吟遊詩人を夢見ている。
最近は『思考するハムスター』『黒髪ロングの狸』等々好き勝手に呼ばれております。
Blong Pet
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史実(日本戦後)の描写があります。個人的な政治の意図などは一切ありません。国辱の意図もありません。
苦手な方、政治的なご意見を強く持っておられる方は不愉快な思いをさせる可能性がありますので読まないほうがいいと思います。


何でもおk、って方は下記をクリック。


あ、朝菊米菊が入ってます。
米がヤンデレっす



鶺鴒の声 1

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米がヤンデレ、中国ツンデレ、英キモイ仕様。
菊様しゃべれません
エロは期待しないほうがいいです。



ちょっと続き物になりそうな予感







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8月15日


日本が負けた。



真夏の暑い日GHQの本部に集まったのはアメリカを筆頭にイギリス、フランス、中国の4ヶ国。
真上の太陽を忌々しく見上げてイギリスは会議室で出された紅茶に口をつけると、苦々しい顔でカップをソーサーに戻す。
「不味い」
「じゃあコーヒーにするかい?」
むっと眉を寄せるイギリスにフランスがまぁまぁと二人の間にわって入る。
「いいじゃないのお兄さん本物のコーヒー久しぶりよ?嬉しいな、ケーキもあるし。ね、中国もむっつり黙りこんでないで食べようよ」
「不機嫌にもなるある、こんな時にいきなり呼び出して何の用か」
コーヒーに口をつけて片眉をあげた中国にアメリカは両手をあげて笑った。
「君が大変な時に呼び出して悪かったと思うよ。コーヒーは口に合わなかったかい?生憎と緑茶はなくてね、酒はどうかい?ウィスキーもいいもんだよ、日本にいいようにされて酒も嗜めなかったんじゃないかい?」
「それは嫌味か?」
「やだなぁ怖い顔しないでくれよ、これから日本は俺が支配するからその確認を、て思って。それに会いたがっていただろう中国」
「問質す事があると言っただけで会いたいとは言ってない」
「意地っ張りだなぁ、聞けるかどうかは解らないけど合わせるよ日本に」
満面の笑みのアメリカにフランスが待ってよとケーキをつまみながら口角を上げる。
「枢軸と相対した連合を敗戦国家に合わせるってならロシアが足りないだろう?ドイツが負けた時にはロシアも居た筈だけど」
「ロシアは呼んでないよ…彼は終戦のどさくさに紛れて日本の北に侵略したからね、今は…呼びたくなくてね。負けを認めて俺の傘下に入った日本を攻撃するなら国としてはどうあれ個人的には許しがたいから」
その情報は入っていないらしく、三人とも驚愕の様相を見せた。
「イギリスだって日本に会わせろって言ったじゃない?だったらフランス一人除け者も意地悪だから呼んだんだ。これで納得してくれるかい?」
「お兄さんも仲間にしてくれたのね有り難う、じゃあここに集合させて今から日本に会いに行くわけね?」
「うん、人数が揃ったらね」
「人数?」
首をひねった時にかるいノック音。
「失礼致します、客人をおつれしました」
「入ってくれ」
あけられた扉の外には顔色の悪いイタリアと兄が立っていた。
ドイツが敗戦した時にも立ち会った為やはりか、とフランスは顔の筋肉を引きつらせた。
なんて残酷で適確なんだろう、途中でドイツ、日本を裏切ったイタリアに敗戦国家を見せつける、これは確かに効果的だ、支配をアメリカが日本にする、というのを見せつけて認めさせる為に集めたというよりもイタリアへの嫌がらせに近い。
「やぁ!遅いじゃないかイタリア兄弟!」
アメリカの言葉に肩を震わせたイタリアの前にロマーノが立ち、時間通りだろう、と無愛想に言えばアメリカが笑う。
「そうだね、じゃあ早速行こうか」
「病院なんかあるのか」
暗にこの東京の焼け野原に、と含ませると、GHQの病院にいるんだぞ、と至極尤もな返答が返る。
一同は軍用車ではなく、黒塗りの車二台に別れて乗り、焼け野原を走ってゆく。
アメリカ、イタリア兄弟とイギリス、フランス、中国に別れた車窓からフランスはなあとイギリスに話掛けると返事がない。
「お前ねぇ、返事ぐらいしたっていいだろうよ」
「…」
「全く…しかし中国よく出て来たな、日本に来る暇なんてないんじゃないか?」
助手席に座っている中国は振り返りもせず「日本が生きている、しかも会わせる
と美国が言ったからある」と物騒な事を言う。
「生きてるって…」
「アレは死んだと思った」
「何でまた」
ようやっと中国が振り返りフランスとイギリスの顔を見た。
「英国が提案した傷痍弾とお前らが調印した原爆のせいね。グランドスラム爆弾よりも2000倍強い爆弾二発も喰らって無事だと思うあるか?腐っても我は日本の兄、あの子の大事には・・・何故かわかってしまうね」
小春日和の中を走る風景にふうと息を吐いて、中国は眉間を指先で押さえた。
「プレスコードが発令されたばかり、日本の状況も我の国の事も知らずに来たからこの惨状にお前達は驚いてるか。ある程度は知ってたが、これは戦争と言えるか?」
「中国・・・」
「これは我の独り言・・・聞き流すね」
「日本の状態はBAKA BOMを使ってた時点でわかりきっていたけれど、実際見てここまでとはと思ったよ」
「そのコードネームは不愉快ね。そもそも日本が負ける事は美国参戦でわかりきっていた筈ある」

苦い思いを噛締めて中国は前を向く。
フランスは頬を人差し指でかき、なあと再度イギリスに声をかけるが、意識はここにあらずといった風情の為あきらめ、車窓を眺めるが以前に来た時とは変わり果てた焼け野原が続くばかりだ。
深い溜息を一つ、フランスは零した。



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